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このぬくもりを君と呼ぶんだ レビュー

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地下都市を舞台にした百合SFとして、閉ざされた空間と人工的な空が物語に独特の緊張感を与える。レニーとトーカの関係は、リアルを求める焦燥と少女同士の恋愛感情が複雑に絡み合い、読み手を引き込む力がある。特に「太陽の欠片」の存在が二人の距離感を揺らし、恋愛の行方にSF的なスパイスを加えている。

友情と恋愛の境界線が曖昧になる過程が丁寧に描かれ、百合作品としての魅力も十分。人工の世界に生きる中で本物を求める心情は、読者の感情にも共鳴する部分が多い。環境描写と心理描写のバランスが良く、百合好きにもSF好きにも刺さる構成になっている。

ただ、設定説明がやや長く、序盤のテンポは重め。しかし、それを乗り越えた先には感情の起伏と余韻が待っており、最後まで読む価値がある。女の子同士の絆が変化していく様子を、SFという舞台装置で鮮やかに描いた一作。