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部活前の短い時間、秘密の抜け道で交わる視線と気配。台詞を極力抑えた構成が、百合特有の空気感を際立たせる。言葉のない交流が恋愛の原型として機能し、女の子同士の距離感の尊さを浮かび上がらせる。
フェンスという物理的境界が心理的距離のメタファーとして効き、触れられないもどかしさが百合の切なさを増幅。描写は淡くとも、心の動きは確かに恋愛の軌跡を刻む。
短編ゆえ余白が多いが、その余白が想像を促し、読後感は静かな余韻に満ちる。百合初心者にも薦めやすい、繊細な一作。