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「百合乙女至上主義-巴笑と透叶2-」 レビュー

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友達を好きになってはいけないという抑圧から始まる本作は、百合の原点である自覚前夜の震えを正面から捉える短篇。巴笑の秘めた感情と、それを静かに察する透叶の距離が、女の子同士の視線や沈黙で描かれる。ページ数は短いが導入から転調までが素直で、初読でも流れを掴みやすい構成。

読み味は柔らかいが、恋愛が友情線を越える瞬間の怖さと甘さが同居するのが魅力。百合ならではのためらい、自己検閲、期待と不安の反復が丁寧で、些細な仕草が物語を動かす。二人の呼吸が合う瞬間に生まれる間が心地よく、百合の感情密度を短尺で凝縮している。

クライマックスは余白を活かした収束で、語りすぎない判断が作品の余韻を支える。短編としての起承転結が明快で、恋愛物語の核を落とさない。連作としての伸び代も感じられ、次章への期待を残す締め。百合の基調を崩さず、女の子同士の静かな火花を美しく記録した一篇。