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第13巻を読んでまず感じたのは、誰かに救い出される瞬間の安堵と、その後に訪れる胸の痛みが同時に描かれていることだった。果乃子が純加に身を委ねる姿は、優しさに触れながらも決して穏やかではなく、むしろ揺れ動く心があらわになっていく。百合作品としての甘やかさよりも、人と人の距離をどう保つかという現実的な問いかけが色濃く浮かび上がる。
読んでいて特に心に残ったのは、登場人物たちがどこまでも不器用で、答えを見失ったまま進んでしまうところ。切なさと共鳴するように、ページをめくる手が少し重くなる。それでも、迷いながらも他者を想い続ける姿は、女の子同士の関係が持つ特別さを柔らかく照らしている。そこにあるのは単なる恋愛ではなく、自分の居場所を探す営みそのものだと感じる。
構成は会話に寄りかかりながらも、沈黙や言えなかった言葉がかえって強く響く。物語は優しくはないが、だからこそ現実を映し出す鏡のようで、読み終えた後に残る余韻が長く続く。次の巻へと進む期待は、未来の不確かさと同時に、そこに確かに芽生える希望を信じたくなる気持ちに近い。