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自称ギャル・花村千代子が後輩・咲音から「告白を断ってほしい」と依頼されるところから始まる。語り口は軽やかでテンポよく、百合作品としての入口に品ある導入。屋上の空間がちょっとした秘密基地のようで、読む手をそっと誘う読みやすさ。
三角関係の緊張を孕んだ「奴隷契約」という言葉も鮮烈だが、それぞれの想いを真摯に紡ぐ態度に好感がもてる。ギャルのざっくばらんな言葉遣いや雪女キャラの静かさ、それぞれの“距離”に感情の揺らぎが見える。
脅され系ラブコメの構成はやや王道にも感じるが、登場人物たちのすれ違いと“協力関係”という距離感の曖昧さが演出巧みに作用する。感情の振れ幅を抑えた抒情の注ぎ方が、余韻を繊細に支えている。